RPAツールを使わずにPC作業を自動化する方法をご紹介します。
特定のフォルダを監視して、新たなファイルが追加された際に、Excelのマクロを実行することによって作業を自動で処理してしまうっていう方法です。
そのために必要となるのが、フリーソフト「フォルダ監視」です。
窓の杜などでダウンロードできるので、探してみてください。
大まかな作業の流れは以下のとおりです。
1.特定のフォルダを監視
2.新たなファイルが格納される
3.フォルダの更新を検知
4.BATファイルを起動
4.BATファイルにて指定したExcelが起動
5.Excelのオープンマクロ実行(ファイルを開くと実行されるマクロ)
6.Excelの処理完了
7.Excelを閉じる
8.BATファイル終了
― フォルダの監視を続ける ―
以降、具体的な設定方法などを紹介します。
フォルダ監視ソフトの設定方法
フォルダ監視ソフトはパソコンに保存の上、exeファイルを起動するだけでOKです。
設定1 監視するフォルダを指定する
フォルダパスを登録するだけです。
共有フォルダを登録すれば社内の作業効率化が図れそうです。
設定2 実行するプログラムを指定する
プログラムの起動設定からBATファイルを指定します。
ExcelファイルやVBSファイルを指定した場合にはエラーとなって起動できません。
起動用のBATファイルを作成する必要があります。
細かい設定項目がありますが、大まかに以上の2つを設定すれば自動化を実現できます。
BATファイルの作成方法
私が適当に作成したBATファイルのコードを参考までに記載します。
StartにてExcelファイルを起動するだけですが、その他必要な処理を追加すればよいと思います。
ちなみに、Excelを終了する処理は入れていません。Excel自身で終了させる予定だからです。
Excelファイルを起動するコード
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@echo off
start “” “C:\オープン.xlsm”
exit /B
———————————–
BATファイルの作成方法はより詳しいサイトにてご確認ください。
Excelファイルの作成方法
当然ですが、実際の処理はVBAにてコードを記述していく必要があります。
ここでご紹介するのは、オープンマクロの作成方法です。
詳しくは、「Workbook Open」で検索していただければと思いますが、大まかに説明しておきます。
VBAの編集画面にて「ThisWorkbook」を開きます。
画面上部にあるリストから「Workbook」、「Open」を選択します。
Private Subが自動で記述されますので、処理コードを記載すればOKです。
Excelファイルを開くと同時にマクロを実行するコード
————————————
Private Sub Workbook_Open()
‘処理内容を記載(コードは省略)
’保存しないで閉じる
ThisWorkbook.Close SaveChanges:=False
End Sub
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最後に、Excelファイルを保存せずに閉じる処理を入れています。
これにより、Excelを開くと処理が実行されて、完了するとファイルが閉じます。
ただし注意事項があります。
Excelファイルを開いたら自動で閉じるので、編集しようと思ってもそのまま開いてはいけません。
Shiftキーを押しながら開くとセーフモードで開くそうなのですが、私の環境では以下の方法でしかセーフモードで開くことができませんでした。
1.別のエクセルファイルを開く
2.ファイルタブを開く
3.「開く」を押す
4.お目当てのExcelを見つけたらShiftキーを押しながら開く
マクロが実行されずにExcelを開くことができるので編集ができるようになります。
自動化処理はExcelじゃなくてもOK
今回はExcelのオープンマクロを紹介しましたが、自動で実行するプログラムをExcelにする必要はありません。
ファイルの複製、ファイルの移動、メールの送信、RPAの実行など様々な処理が可能です。
例えば、RPAによるシステムへの登録作業の自動化
1.必要事項を記入したExcelファイルをフォルダに保存
2.RPA実行(システムへの登録作業実施)
例えば、メールの自動送信
1.送付したいファイルを宛先指定のフォルダに保存
2.メールの自動送信(RPAがなくてもPowerShellで実行が可能です)
また便利な使い方を思いついたら紹介したいと思います。