1日目: 決意の瞬間
ついに決心した。40代にして彼女ができたことがない小太りの僕が、個別指導のトレーニングジムに入会することにした。
結婚相談所での苦戦を経て、もうこれ以上は無理だと感じたからだ。
トレーナーに「あなたの目標は何ですか?」と聞かれ、「彼女を作ることです。。」と答えたら、彼は笑って「まずは体重を減らしましょう」と言った。
若いイケメンのトレーナーの発言に少しイラっとしまった。
しかし、それは間違った感情だ。
そうだ、まずは体重だ。
2日目: 食事制限の洗礼
食事制限が始まった。
朝食はサラダ、昼食は鶏むね肉、夕食は…また鶏むね肉。これがダイエットの現実か。
お腹が空いているときに、冷蔵庫の中のアイスクリームが僕を誘惑してくる。
アイスクリームを残したままダイエットを始めた僕が悪いとも思うが。。
とりあえず、アイスクリームは冷凍庫の奥の方に押し込んで見えないようにした。
誘惑に負けず、サラダを食べた。
最近、野菜の価格が高くて、ストレスが倍増している。
ダイエットしていると、カロリーが低い食べ物こそ価格を安くしてほしいと思う。
3日目: トレーニング初体験
初めてのトレーニング。
筋トレマシンに乗ると、まるで宇宙船に乗っている気分。周りの人たちがサクサクと運動している中、僕は「これ、どうやって動かすの?」とトレーナーに聞く。
彼は優しく教えてくれたが、心の中では「この人、僕のことをどう思っているんだろう」と不安になる。
イケメントレーナーは、今まで僕があまりかかわったことがないタイプなだけ、ちょいちょい劣等感に襲われる。
卑屈になる自分がいるのは事実だが、さすがに40歳になると耐えられる。
若いころは恥ずかしくてジムに通うなんて考えられなった。
自力で痩せることができず、結局ジムに通うことになるなら、早く通えばよかった。
7日目: 体重測定
体重測定の日。
ドキドキしながら体重計に乗ると、なんと1kg減!「やった!」と心の中で叫ぶ。
トレーナーも「素晴らしいスタートです!」と褒めてくれた。
これで彼女ができるかも…と少し期待が膨らむ。
しかし、家に帰って冷静になると、1kg痩せたくらいで彼女ができるわけないかと現実的な自分に戻る。
つづく。